なぜCyTIXは「Wharton’s Jelly由来MSCエクソソーム」にこだわるのか

臍帯由来と言っても様々ある中、一押しはウォートンジェリー由来

「臍帯由来」と一言で言っても、臍帯の外皮(コードライニング)部分、臍帯内部の血管部分、臍帯内部のウォートンジェリー部分、胎盤との接合部分、また臍帯血など様々な部分があります。

その中で、弊社CyTIXでは、ウォートンジェリー由来のものにこだわりを持っており、お取引先のクリニックにお勧めしております。

Wharton’s Jelly 幹細胞由来の3つの競合優位性

1. 採取のしやすさ(安定性)

  • Wharton’s Jellyは出産時に得られる臍帯から非侵襲的に採取可能。
  • 骨髄や脂肪に比べ、倫理的・物理的負担が少ない
  • 医療現場で安定した供給が可能。

2. 増殖能の高さ(有効性)

  • 新生児組織由来であるため、細胞は若く、増殖力が高い
  • 培養時に早期老化や劣化が少なく、安定した品質のエクソソームを大量に確保できる

3. 免疫原性が低い(安全性)

  • WJ-MSCは他家移植においても拒絶反応を起こしにくい特性を持つ。
  • エクソソームもその低免疫原性を反映しており、臨床応用での安全性において優位。

なぜウォートンジェリー由来幹細胞エクソソームをお勧めするのか

競合製品は「脂肪由来」「歯髄由来」「骨髄由来」といったMSCを原料とするものも多いですが、品質・増殖能・免疫学的特性ではWhorton’s Jelly由来に軍配が上がります。

CyTIXがウォートンジェリー由来を選んだのは、クリニックが安心して患者に提供できる安定性と安全性を重視したからです。

MSC由来エクソソームの特徴比較(わかりやすく整理版)

由来特徴強み弱み主な応用
脂肪 (AD-MSC)採取しやすく細胞数が多い抗炎症作用が強い
血管新生・創傷治癒に有効
骨分化能はBM-MSCより弱い
ドナー年齢の影響大
美容医療(肌・毛髪)
創傷治癒
関節治療
歯髄 (DP-MSC)神経堤由来、若い組織から採取可能神経再生・血管新生に有効
骨粗鬆症モデルで有効
採取機会が限られる
年齢で性能低下
神経疾患
歯科・顎顔面
骨疾患
臍帯血 (UCB-MSC)新生児血液から分離造血幹細胞と一緒に利用可能MSCの含有率低い
サンプル依存で安定しにくい
造血移植補助
免疫疾患
ウォートンジェリー (WJ-MSC)臍帯の結合組織に豊富に存在若くて増殖力が高い
免疫原性が低く安全性が高い
多様な分化能(神経・心筋など)
希少性ゆえ商業利用の歴史は浅い抗炎症治療
臓器修復(肝・腎・心臓)
美容医療
骨髄 (BM-MSC)古典的MSCの標準骨・軟骨・造血支持に強い採取が侵襲的
加齢で機能低下
整形外科(骨・関節)
免疫疾患

ドナースクリーニングが重要

よく「日本人ドナーだから安全」という言い回しを見ますが、CyTIXではドナースクリーニング項目が多いことが重要だと考えています。

その点、CyTIXがおすすめしているウォートンジェリー由来幹細胞エクソソームのドナースクリーニングは徹底しています。そのリストは以下のとおりです。以下の項目で異常がないことを確認済みということです。

もちろん成長因子成分も豊富

もちろんエクソソーム含有量も豊富

詳しくはお問合せ下さい

弊社のお勧めするウォートンジェリー由来幹細胞エクソソームの導入については、弊社営業部までお問合せください。

【参考】幹細胞(Stem Cell)とは

そもそも幹細胞とは、生物の細胞の中で、自分を複製することと、様々な細胞に分化(変化)することができる性能を持った細胞のことを指します。

幹細胞の中には、主に骨髄に存在し様々な血液細胞になる造血幹細胞と、脂肪や骨・軟骨などの中胚葉性組織や、内臓組織や外胚葉系の神経などの細胞にも分化できることが分かっている間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell, MSC)があります。間葉系幹細胞は、骨髄や歯髄、脂肪、臍帯などから採取できるので、医療現場で活用しやすいという特徴があります。

【参考】幹細胞治療(Stem Cell Therapy)とは

1. 幹細胞

  • 幹細胞(stem cell) は、まだ特定の細胞に分化していない“もと”の細胞。
  • 大きな特徴は次の2つ:
    1. 自己複製能:自分自身を増やせる。
    2. 多分化能:骨・血管・神経・筋肉など、さまざまな細胞に分化できる。

2. 幹細胞治療

  • 幹細胞を体外から投与し、組織の修復・再生・炎症抑制などを促す医療。
  • 「再生医療」の一種で、従来の薬や手術では治しにくい病気・ダメージを対象にしている。

3. 幹細胞の種類

幹細胞治療で用いられるのは、主に間葉系幹細胞(MSC)

  • 骨髄由来幹細胞(BM-MSC):骨や血液再生に強み。
  • 脂肪由来幹細胞(AD-MSC):採取が容易で、美容・抗炎症治療に利用。
  • 臍帯由来幹細胞(UC-MSC):若い細胞で免疫拒絶が少なく、幅広い応用が期待。
  • 歯髄由来幹細胞(DP-MSC):神経や骨の再生に注目される。

4. 期待される効果

  • 美容・健康:肌の若返り、疲労回復、関節の改善など自由診療領域での利用。
  • 組織修復:損傷した臓器や組織の再生(心臓、肝臓、神経など)。
  • 抗炎症作用:免疫反応を調整して炎症を抑える。
  • 抗老化:加齢に伴う細胞機能低下を改善する可能性。

5. 法的根拠

厚生労働省に認められた特定認定再生医療等委員会による審査を通過した医療機関ごとの計画に基づき、治療が行われます。

【参考】幹細胞培養上清療法(MSC CM/Serum Therapy)とは

1. 幹細胞培養上清とは?

  • 幹細胞を培養すると、培養液の中に 幹細胞が分泌した物質 が溶け込みます。
  • これを「幹細胞培養上清(conditioned medium, CM)」と呼びます。
  • 中には以下が含まれています:
    • エクソソーム / エクストラセルラーベシクル(EV)
    • サイトカイン(成長因子、炎症調整因子)
    • タンパク質・ペプチド
    • mRNA・miRNA など

つまり「幹細胞が作った“分泌物と培養液上澄みのカクテル”」です。

2. 治療法の基本

  • 幹細胞そのものを体に入れず、培養上清を加工して投与する方法。Cell Free療法とも言われる。
  • 点滴・局所注射・外用などで使用されています。

3. 期待される効果

  • 抗炎症作用:免疫反応を調整し、慢性炎症を抑える。
  • 組織修復促進:血管新生や細胞増殖をサポート。
  • 抗酸化作用:老化や組織ダメージの軽減。
  • 美容・抗老化:肌の弾力改善、シワ・たるみ改善。
  • 疲労回復:全身への回復効果を期待するケースも。

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